雨仕舞いとは?雨漏りを防ぐ重要な考え方
こんにちは。
板橋区・練馬区・豊島区の屋根工事専門店、大谷建装工業です。
いつもブログをお読みいただき、ありがとうございます。
「雨仕舞いって何のこと?」
「屋根材が新しければ雨漏りしないのでは?」
「雨漏りしやすい家としにくい家の違いは何?」
このような疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか。
屋根工事や外壁工事の現場では、職人や施工管理者が頻繁に使う言葉に**『雨仕舞い(あまじまい)』**という言葉があります。
実は住宅の雨漏りを考えるうえで、最も重要と言っても過言ではない考え方です。
どれだけ高性能な屋根材を使っても、どれだけ高額な防水工事を行っても、雨仕舞いの考え方が間違っていれば雨漏りは発生します。
逆に言えば、雨仕舞いがしっかり考えられている住宅は長期間にわたって雨漏りしにくい住宅になります。
この記事では、
✅ 雨仕舞いとは何か
✅ なぜ雨仕舞いが重要なのか
✅ 雨漏りとの関係
✅ 屋根工事における雨仕舞いの役割
✅ よくある雨仕舞い不良の事例
について詳しく解説します。
住宅の外壁塗装、屋根塗装、屋根リフォーム、防水工事を検討中の方はぜひ最後まで読んでみてください!
この記事は専門家が監修しています

監修者:大谷建装工業株式会社 代表取締役
大谷 雄二
東京都板橋区・練馬区・豊島区エリアを中心に、
外壁塗装・屋根工事・雨漏り修理を手がける地域密着の専門業者。
長年にわたり住宅メンテナンスの現場に携わり、
戸建住宅・公共施設の修繕工事を多数監修。
本記事は、実際の施工経験および専門的知見をもとに
内容確認・監修を行っています。
▶ 保有資格
・1級建築塗装作業技能士
・1級建築施工管理技士
・有機溶剤作業主任者
※記事内容は監修者による確認を経て公開しています。
雨仕舞いとは何か
雨仕舞いとは雨水を建物の中に入れないための仕組み
まず結論からお伝えすると、
⭐ 雨仕舞いとは「雨水を建物の外へ逃がす仕組み」のことです。
雨漏りを防ぐためには、
単純に水を止めるのではなく、
「入ってくる可能性のある水を外へ逃がす」
という考え方が重要になります。
多くの方は、
「屋根材が雨を止めている」
と思っています。
しかし実際は少し違います。
屋根も外壁も、
完全に水をシャットアウトしているわけではありません。
住宅には強風の日もあります。
横殴りの雨もあります。
台風もあります。
そのため、
多少の水が入り込むことを前提として設計されています。
そして入り込んだ水を安全に外へ排出する仕組みが雨仕舞いです。
防水と雨仕舞いは違う
この部分は非常に重要です。
雨仕舞いと防水は似ているようで意味が違います。
| 項目 | 意味 |
|---|---|
| 防水 | 水を通さない |
| 雨仕舞い | 水を逃がす |
例えば傘を想像してください。
傘は防水です。
水を通しません。
一方で屋根は傘とは違います。
住宅は何十年も外にさらされます。
温度変化もあります。
地震もあります。
強風もあります。
完全防水だけで守ることは難しいのです。
そこで、
⭐ 「水が入っても外へ逃がせば雨漏りしない」
という考え方になります。
これが雨仕舞いです。
なぜ雨仕舞いが重要なのか
雨漏りの原因の多くは雨仕舞い不良
実は雨漏り調査を行うと、
屋根材そのものの問題よりも、
雨仕舞い不良が原因になっているケースが非常に多くあります。
例えば、
・板金の重ね方が逆
・防水紙の重ね方が逆
・シーリングの施工不良
・外壁取り合い部の施工不良
・サッシ周辺の施工不良
などです。
使用している材料に問題がなくても、
施工方法が間違っていると雨漏りします。
つまり、
⭐ 良い材料=雨漏りしない
ではありません。
⭐ 正しい雨仕舞い=雨漏りしにくい
なのです。
雨は想像以上に入り込む
住宅に降る雨は真上からだけではありません。
特に台風やゲリラ豪雨では、
雨が横方向から吹き込みます。
さらに強風を伴うと、
水は上方向へも押し上げられます。
例えば、
通常なら問題ない隙間でも、
強風時には水が押し込まれることがあります。
そのため住宅は、
雨が入ることを前提として設計されています。
その際に重要になるのが雨仕舞いです。
雨漏りと雨仕舞いの関係
雨漏りは穴があるから起きるとは限らない
多くの方が勘違いしているのですが、
雨漏りは穴が開いているから発生するわけではありません。
例えば、
屋根材の重なり部分
板金の継ぎ目
外壁との取り合い部分
窓周辺
換気フード周辺
などは、
もともと継ぎ目があります。
しかし雨漏りしません。
なぜなら、
雨仕舞いによって水が流れる方向が考えられているからです。
水は高い所から低い所へ流れる
雨仕舞いの基本原則は非常にシンプルです。
⭐ 水は高い所から低い所へ流れる
ということです。
住宅の雨仕舞いは、
この自然現象を利用しています。
例えば屋根材は、
一枚一枚が重なっています。
魚のうろこのような構造です。
上側の屋根材が下側の屋根材を覆っています。
これにより、
水が自然に下へ流れていきます。
逆向きに施工すると、
簡単に雨漏りします。
雨仕舞いは重ね方が命
屋根工事では、
「重ね代」
という言葉があります。
これは材料同士をどれくらい重ねるかという意味です。
例えば、
防水紙
屋根材
板金
外壁材
すべて重ね方が決まっています。
重ね方が逆になると、
水が中へ入ります。
適切に重ねることで、
水は外へ流れます。
つまり、
⭐ 雨仕舞いは重ね方の技術
とも言えます。
屋根工事における雨仕舞い
屋根材だけでは雨漏りを防げない
屋根工事で最も多い誤解の一つが、
「屋根材が雨を止めている」
という考え方です。
実際には、
屋根は複数の部材が協力して雨を防いでいます。
屋根の構造
| 順番 | 部材 |
|---|---|
| ① | 屋根材 |
| ② | 防水紙 |
| ③ | 野地板 |
| ④ | 垂木 |
この構造によって住宅は守られています。
屋根材の役割
屋根材は最前線です。
雨や紫外線を受けています。
しかし、
屋根材だけで完全防水ではありません。
強風時には、
わずかな雨水が内部へ入ることがあります。
防水紙の役割
防水紙は、
屋根材の下にある最後の防水層です。
もし屋根材の下に水が入っても、
防水紙が排水してくれます。
これも雨仕舞いの考え方です。
防水紙も雨仕舞いの一部
防水紙はただ敷いてあるだけではありません。
実は施工方向が決まっています。
下から上へ重ねながら施工します。
これは、
水が上へ流れないからです。
もし重ね方が逆になると、
雨水は簡単に内部へ侵入します。
つまり、
防水紙も雨仕舞いそのものなのです。
雨仕舞いが特に重要な場所
住宅の中には、
雨仕舞いが特に重要になる場所があります。
これらの場所は、
雨漏りの発生率も高くなります。
棟板金周辺
屋根の頂上部分です。
風の影響を受けやすい場所です。
棟板金の施工不良は、
雨漏り原因の上位に入ります。
谷板金周辺
雨水が集中する場所です。
屋根の中でも最も水量が多くなります。
そのため、
雨仕舞い不良があると雨漏りしやすくなります。
外壁との取り合い
屋根と外壁が接する部分です。
雨仕舞い設計が複雑になります。
板金処理や防水紙処理が非常に重要になります。
天窓周辺
天窓は便利な設備ですが、
屋根に穴を開ける構造です。
そのため雨仕舞い技術が重要になります。
天窓周辺の施工品質によって、
雨漏りリスクは大きく変わります。
こんな症状があれば雨仕舞い不良かもしれません
☑ 天井にシミがある
☑ 雨の日だけ水が垂れる
☑ 台風後に雨漏りする
☑ クロスが浮いている
☑ サッシ周辺が濡れる
☑ 外壁と屋根の境目で雨漏りする
☑ 雨漏り箇所が毎回違う
☑ 雨漏り修理したのに再発した
これらは雨仕舞い不良の可能性があります。
特に、
⭐ 修理しても再発する雨漏りは、雨仕舞い不良が原因になっているケースが少なくありません。
雨漏りは単純に穴を塞げば解決する問題ではありません。
雨水がどこから入り、どのような経路を通り、どこへ流れているのかを正しく把握することが重要です。
特に屋根工事では、材料の性能だけでなく、雨仕舞いの考え方が施工品質を大きく左右します。
雨仕舞い不良が起きる主な原因
雨仕舞いは住宅を雨から守るための重要な考え方です。
しかし、実際の住宅では雨仕舞い不良による雨漏りが数多く発生しています。
特に築15年~30年を超えた住宅では、材料の劣化だけでなく、施工時の雨仕舞い不良が原因となっているケースも少なくありません。
ここからは、実際に現場でよく見られる雨仕舞い不良の原因について詳しく解説していきます。
板金の重ね方向が間違っている
雨仕舞い不良で最も多い事例の一つが、板金の重ね方向の間違いです。
板金工事では、
⭐ 必ず水の流れる方向を考えて施工しなければなりません。
例えば下図のような考え方になります。
正しい重ね方
水の流れ ↓
┌───────┐
│ 上側板金 │
└───────┘
↓重なる
┌───────┐
│ 下側板金 │
└───────┘
間違った重ね方
水の流れ ↓
┌───────┐
│ 下側板金 │
└───────┘
↑逆重ね
┌───────┐
│ 上側板金 │
└───────┘
逆重ねになると、
雨水が継ぎ目から内部へ入り込みます。
見た目では分からなくても、
強風を伴う雨の日だけ雨漏りするケースがあります。
防水紙の重ね方が逆になっている
屋根工事では防水紙(ルーフィング)が施工されます。
防水紙にも正しい重ね方向があります。
基本は、
⭐ 下から上へ施工する
です。
なぜなら、
水は上へ流れないからです。
しかし施工不良によって重ね方向が逆になっている場合があります。
すると、
防水紙の隙間から水が侵入し、
野地板や屋根裏へ到達してしまいます。
シーリングに頼りすぎている
雨仕舞いが正しく設計されている住宅は、
シーリングが切れてもすぐに雨漏りしません。
一方、
雨仕舞いが考えられていない住宅では、
シーリングだけで防水している状態になります。
シーリングは永久ではない
シーリング材は経年劣化します。
一般的には、
| 部材 | 劣化目安 |
|---|---|
| シーリング | 約10~15年 |
| 外壁塗装 | 約10~15年 |
| 防水紙 | 約20~30年 |
シーリングが切れた瞬間に雨漏りする住宅は、
そもそも雨仕舞い設計に問題があるケースもあります。
⚠ シーリングは補助的な防水材であり、雨仕舞いの代わりにはなりません。
雨仕舞い不良による雨漏り事例
実際の現場では、
どのような場所で雨仕舞い不良が発生しているのでしょうか。
ここでは特に多い事例をご紹介します。
事例① 外壁と屋根の取り合い部分
非常に多い雨漏りポイントです。
外壁と屋根が接する部分は、
板金や防水紙が複雑に重なります。
施工ミスがあると、
そこから雨水が侵入します。
こんな症状が出やすい
☑ 壁際だけ雨漏りする
☑ 台風の日だけ漏れる
☑ クロスが部分的に浮く
☑ 雨染みが窓の近くに出る
なぜ発生するのか
外壁取り合い部分では、
複数の部材が交差します。
・屋根材
・防水紙
・板金
・外壁
・透湿防水シート
これらが正しい順序で施工されていなければなりません。
どれか一つでも施工が間違うと、
雨仕舞いが成立しなくなります。
事例② 棟板金からの雨漏り
棟板金は、
屋根の頂上部分に取り付けられています。
風を最も受けやすい場所です。
築20年以上経過した住宅では、
棟板金の劣化による雨漏りも珍しくありません。
雨漏り原因
・釘抜け
・ビス抜け
・貫板腐食
・板金浮き
・強風による変形
などがあります。
注意ポイント
⚠ 棟板金の浮きは放置しないことが重要です。
浮きが小さい段階なら補修で済むことがあります。
しかし放置すると、
貫板交換や棟板金交換が必要になることがあります。
事例③ 谷板金からの雨漏り
谷板金は、
屋根の雨水が集中する場所です。
屋根の中でも最も水量が多くなります。
そのため、
雨仕舞いが特に重要になります。
谷板金で多いトラブル
| 症状 | 原因 |
|---|---|
| サビ | 経年劣化 |
| 穴あき | 腐食進行 |
| 雨漏り | 板金劣化 |
| ゴミ詰まり | 落ち葉・土埃 |
谷板金周辺は特に注意
谷部分は、
雨量が集中するため、
小さな施工不良でも雨漏りにつながります。
雨漏り調査でも谷板金周辺は重点的に確認します。
事例④ 天窓周辺からの雨漏り
天窓は採光に優れています。
しかし雨仕舞いの難易度は高くなります。
なぜなら、
屋根に開口部を作るからです。
天窓で雨漏りする原因
・シーリング劣化
・板金不良
・防水紙不良
・施工不良
・経年劣化
天窓は施工品質が重要
同じ製品でも、
施工方法によって雨漏りリスクが大きく変わります。
そのため、
天窓周辺は雨仕舞い技術が特に求められる部分です。
雨仕舞いが悪い住宅に共通する特徴
雨仕舞い不良の住宅には、
いくつか共通点があります。
雨水の流れが考慮されていない
最も大きな特徴です。
雨仕舞いの基本は、
⭐ 水の流れをコントロールすること
です。
しかし施工不良住宅では、
水の流れが考慮されていません。
その結果、
雨水が排出されず、
内部へ侵入してしまいます。
板金加工が少ない
雨仕舞いが良い住宅ほど、
板金加工が丁寧です。
板金は、
雨水を誘導する重要な役割があります。
逆に、
板金処理が少ない住宅は、
シーリング依存になりやすい傾向があります。
シーリングだらけになっている
これは意外と重要なポイントです。
現場で見ると、
雨漏り修理を繰り返した住宅ほど、
シーリングだらけになっていることがあります。
もちろんシーリング自体は必要です。
しかし、
⭐ シーリングだけで雨漏りを止めようとする考え方は危険です。
根本原因が雨仕舞い不良なら、
シーリングを何度打っても再発します。
雨仕舞いと屋根材の関係
雨仕舞いは屋根材にも関係しています。
どんな屋根材でも、
雨仕舞いが悪ければ雨漏りします。
スレート屋根の場合
スレート屋根は重なりによって排水します。
魚のうろこのような構造です。
そのため、
重なり部分を塞いでしまうと問題が起きます。
縁切り不足によるトラブル
屋根塗装後に起きる雨漏りで有名なのが、
縁切り不足です。
屋根材同士の隙間が塗料で埋まると、
内部に入った雨水が排出できなくなります。
結果として、
雨漏りや野地板腐食につながります。
金属屋根の場合
金属屋根は軽量で人気があります。
しかし、
板金同士の重ね方が非常に重要です。
特にカバー工法では、
雨仕舞い技術によって耐久性が大きく変わります。
瓦屋根の場合
瓦屋根は、
もともと非常に優れた雨仕舞い構造を持っています。
瓦同士の重なりによって、
雨水を自然に排出します。
しかし、
瓦屋根でも防水紙や板金が劣化すると雨漏りは発生します。
雨仕舞いと防水紙の関係
防水紙は、
雨仕舞いの最後の砦です。
屋根材の下へ侵入した雨水を排出する役割があります。
防水紙が劣化するとどうなるか
防水紙が寿命を迎えると、
・野地板腐食
・屋根裏雨染み
・断熱材劣化
・カビ発生
・雨漏り
につながります。
築20年以上の住宅は注意
築20年以上経過した住宅では、
防水紙が寿命に近づいている場合があります。
この時期になると、
塗装だけでは対応できないケースも増えてきます。
雨仕舞いの考え方は防水紙にも共通する
防水紙は、
単に敷いてあるだけではありません。
重ね方
施工方向
板金との接続
これらがすべて重要です。
つまり、
防水紙も雨仕舞いの一部なのです。
雨仕舞いを理解すると見積りの見方が変わる
屋根工事や雨漏り修理の見積りを見ると、
様々な項目があります。
・棟板金交換
・谷板金交換
・防水紙施工
・貫板交換
・板金加工
などです。
これらは単なる材料交換ではありません。
すべて雨仕舞いに関係しています。
そのため、
工事内容を比較するときは、
金額だけでなく、
⭐ どのような雨仕舞い改善を行うのか
を見ることが大切です。
雨漏りを本当に止めるためには、
水の侵入経路と排出経路を理解したうえで施工する必要があります。
雨仕舞いを理解すると、
屋根工事や雨漏り修理の見方が大きく変わります。
雨仕舞いと雨漏り調査の関係
雨漏り調査では、
単純に濡れている場所を確認するだけでは原因を特定できません。
なぜなら、
⭐ 雨漏りが発生している場所と、雨水が侵入している場所は違うことが非常に多いからです。
これは雨仕舞いを理解すると分かりやすくなります。
雨水は侵入した後、
重力や建物の構造に沿って移動します。
そのため、
屋根から入った雨水が、
数メートル離れた天井から出てくることもあります。
雨漏り箇所だけ見ても原因は分からない
例えば、
リビング天井にシミが出ているとします。
多くの方は、
その真上の屋根が原因だと思います。
しかし実際には、
・棟板金
・谷板金
・外壁取り合い
・サッシ周辺
・ベランダ防水
など、
全く別の場所が原因になっていることがあります。
雨水の移動イメージ
雨水侵入口
↓
屋根裏
↓
野地板
↓
梁
↓
天井裏
↓
シミ発生
このように、
雨水は建物内部を移動します。
そのため、
⭐ 雨漏り調査は水の流れを追う作業
とも言えます。
散水調査が有効な理由
雨漏り調査の中でも有効なのが散水調査です。
疑わしい場所へ順番に水をかけ、
雨漏りが再現するか確認します。
散水調査で分かること
✅ 雨水侵入口
✅ 水の移動経路
✅ 雨仕舞い不良箇所
✅ 補修範囲
✅ 再発リスク
ポイント
💡 雨漏り調査は勘ではなく再現性が重要です。
原因が分からないまま補修すると、
何度も再発することがあります。
雨仕舞いが優れている住宅の特徴
雨仕舞いが良い住宅には共通点があります。
高級住宅だから優れているわけではありません。
大切なのは、
設計と施工です。
水が自然に流れる設計になっている
優れた雨仕舞いは、
無理に水を止めようとしません。
水を逃がします。
例えば、
屋根勾配
軒先
谷部分
板金形状
などが適切に設計されています。
良い雨仕舞い
雨
↓
屋根材
↓
防水紙
↓
排水
↓
雨樋
↓
地面
悪い雨仕舞い
雨
↓
内部侵入
↓
滞留
↓
木材腐食
↓
雨漏り
板金加工が丁寧
雨仕舞いが良い住宅は、
板金加工が非常に丁寧です。
実際の現場では、
優秀な職人ほど板金処理を重視します。
なぜなら、
板金は水をコントロールする部材だからです。
板金が活躍する場所
・棟板金
・谷板金
・雨押え板金
・水切り板金
・ケラバ板金
・軒先板金
これらはすべて雨仕舞い部材です。
シーリングに頼りすぎていない
雨仕舞いが優れた住宅は、
シーリングだけで防水していません。
シーリングは補助的な役割です。
雨仕舞いがしっかりしている住宅は、
仮にシーリングが劣化してもすぐに雨漏りしないケースがあります。
雨仕舞いが悪いと起きる二次被害
雨漏りというと、
天井のシミだけを想像する方が多いと思います。
しかし本当に怖いのは、
建物内部で進行する被害です。
野地板が腐食する
屋根の下地には野地板があります。
野地板は、
屋根全体を支える重要な部材です。
雨仕舞い不良によって雨水が侵入すると、
野地板が濡れ続けます。
野地板腐食で起きること
☑ 屋根がたわむ
☑ 屋根が沈む
☑ 釘が効かなくなる
☑ カバー工法ができなくなる
☑ 葺き替えが必要になる
⚠ 野地板の腐食は見えない場所で進行します。
そのため早期発見が重要です。
木材が腐る
住宅には多くの木材が使われています。
・垂木
・母屋
・梁
・柱
などです。
雨仕舞い不良が長期間続くと、
これらの構造材も傷みます。
カビが発生する
湿気が多い状態が続くと、
カビが発生します。
カビは住宅の寿命だけでなく、
室内環境にも影響します。
カビが発生しやすい場所
・天井裏
・屋根裏
・壁内部
・断熱材周辺
・押入れ内部
シロアリ被害につながる
意外かもしれませんが、
雨漏りとシロアリは関係しています。
シロアリは湿った木材を好みます。
雨仕舞い不良によって木材が湿ると、
シロアリ被害のリスクも高まります。
雨仕舞いと屋根リフォームの関係
屋根リフォームでは、
見た目よりも雨仕舞い改善が重要です。
屋根塗装の場合
屋根塗装は、
屋根材表面を保護する工事です。
しかし、
雨仕舞いそのものを改善する工事ではありません。
塗装で改善できること
✅ 紫外線対策
✅ 美観向上
✅ 吸水防止
塗装で改善できないこと
❌ 防水紙劣化
❌ 野地板腐食
❌ 板金施工不良
❌ 雨仕舞い不良
⚠ 雨漏りしている屋根に塗装だけ行っても根本解決にはなりません。
カバー工法の場合
カバー工法は、
既存屋根の上に新しい屋根を施工する工法です。
カバー工法で改善できること
✅ 防水紙を新しくできる
✅ 屋根材を新しくできる
✅ 雨仕舞いを改善できる
✅ 板金を交換できる
築20年以上経過したスレート屋根では、
カバー工法によって雨仕舞い性能を向上できるケースがあります。
葺き替え工事の場合
葺き替え工事は、
雨仕舞い改善として最も根本的な方法です。
葺き替えのメリット
✅ 防水紙交換
✅ 野地板補修
✅ 板金交換
✅ 雨仕舞い改善
✅ 構造確認
屋根全体を新しくするため、
長期的な安心につながります。
雨仕舞いを考えるうえで知っておきたいこと
ここまで読んでいただくと、
雨仕舞いが単なる専門用語ではないことが分かると思います。
住宅を守る考え方そのものです。
雨漏りは完全に防げるのか
よくいただく質問です。
結論から言うと、
住宅は雨漏りしないよう設計できます。
しかし、
永遠にメンテナンス不要という意味ではありません。
住宅は消耗品の集合体
住宅には、
・屋根材
・防水紙
・板金
・シーリング
・外壁
など、
寿命のある部材が使われています。
そのため、
定期的な点検とメンテナンスが必要です。
雨仕舞いを理解すると業者選びも変わる
良い業者ほど、
雨仕舞いについて説明します。
逆に、
塗料の話だけ
保証の話だけ
金額の話だけ
をする業者は注意が必要です。
良い業者が説明する内容
☑ 雨水の侵入口
☑ 雨漏り原因
☑ 防水紙の状態
☑ 板金状態
☑ 雨仕舞い改善方法
☑ 将来的なリスク
💡 「なぜ雨漏りしたのか」を説明できる業者は信頼しやすい傾向があります。
住宅所有者ができる雨仕舞いチェック
専門的な点検は業者に依頼する必要があります。
しかし、
日常的に確認できるポイントもあります。
外から確認できるポイント
☑ 棟板金が浮いていないか
☑ 雨樋が詰まっていないか
☑ 谷部分にゴミが溜まっていないか
☑ 屋根材が割れていないか
☑ 外壁にひび割れがないか
☑ シーリングが切れていないか
室内から確認できるポイント
☑ 天井のシミ
☑ クロスの浮き
☑ カビ臭
☑ 窓周辺の濡れ
☑ 壁紙の剥がれ
☑ 押入れの湿気
⚠ 一つでも気になる症状がある場合は早めの点検がおすすめです。
よくある質問
雨仕舞いと防水工事は同じですか?
違います。
防水は水を通さないことです。
雨仕舞いは水を安全に排出する考え方です。
住宅では両方が重要になります。
雨仕舞いが悪いと必ず雨漏りしますか?
必ずではありません。
しかし、
台風や大雨の際に雨漏りする可能性が高くなります。
新築でも雨仕舞い不良はありますか?
あります。
施工ミスがあると、
築数年でも雨漏りすることがあります。
屋根塗装で雨仕舞いは改善しますか?
基本的には改善しません。
塗装は表面保護が目的です。
雨仕舞い改善には、
板金工事や防水紙工事が必要になる場合があります。
雨漏り修理後に再発するのはなぜですか?
原因を特定できていない場合があります。
雨仕舞い不良が残っていると、
再発することがあります。
まとめ
雨仕舞いとは、雨水を建物内部へ入れないための仕組みであり、住宅を長持ちさせるための非常に重要な考え方です。
多くの方は、
「屋根材が雨を防いでいる」
と思われています。
しかし実際には、
屋根材だけでなく、
防水紙
板金
外壁
シーリング
換気部材
など、
さまざまな部材が連携して雨漏りを防いでいます。
そして、
それらを機能させるための考え方が雨仕舞いです。
⭐ 雨漏りの原因は材料の劣化だけではありません。
⭐ 施工時の雨仕舞い不良が原因となるケースも非常に多くあります。
そのため、
雨漏り修理や屋根工事を検討する際は、
単純に材料を交換するだけでなく、
「雨水がどこから入り、どのように流れ、どのように排出されるのか」
を考えることが大切です。
住宅は定期的な点検と適切なメンテナンスを行うことで長持ちします。
特に築15年以上経過している住宅では、
屋根や外壁、防水部分の点検をおすすめします。
大谷建装工業では現地調査・お見積りを無料で行っておりますので、お気軽にご相談ください。
公共事業にも積極的に取り組んでおり、令和7年度において区内優良建設事業者に選ばれました。

直近10年間で、令和2年と令和7年の2度、褒章されております。
また、大谷建装工業では現地調査を行った後に、
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それではまた。
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