台風の雨漏りは屋根塗装で直る?補修・カバー工法との違い
こんにちは、板橋区・練馬区で屋根工事・外壁塗装を行っている大谷建装工業です。
台風のあとに天井や壁へ雨染みができると、「屋根を塗装すれば雨漏りは直るのでは?」と考える方もいるかもしれません。
屋根塗装は、屋根材の表面を保護し、美観を整えるための大切なメンテナンスです。
しかし、雨漏りを止めることを目的とした工事ではありません。
台風による雨漏りでは、屋根材の割れ、棟板金の浮き、防水シートの劣化、谷板金の穴あき、外壁との取り合いなど、さまざまな原因が考えられます。
原因によっては部分補修で対応できる場合もあれば、屋根全体のカバー工法や葺き替えが必要になる場合もあります。
まず雨水がどこから入り、屋根のどこまで傷んでいるのかを確認し、その状態に合った工事を選ぶことが重要です。
- 屋根塗装は基本的に雨漏り修理ではない
- 原因が局所的なら部分補修で対応できる場合がある
- 屋根材全体が傷んでいる場合はカバー工法を検討する
- 野地板まで傷んでいる場合は葺き替えが必要になることがある
この記事は専門家が監修しています

監修者:大谷建装工業株式会社 代表取締役
大谷 雄二
東京都板橋区・練馬区・豊島区エリアを中心に、
外壁塗装・屋根工事・雨漏り修理を手がける地域密着の専門業者。
長年にわたり住宅メンテナンスの現場に携わり、
戸建住宅・公共施設の修繕工事を多数監修。
本記事は、実際の施工経験および専門的知見をもとに
内容確認・監修を行っています。
▶ 保有資格
・1級建築塗装作業技能士
・1級建築施工管理技士
・有機溶剤作業主任者
※記事内容は監修者による確認を経て公開しています。
台風の雨漏りは屋根塗装で直る?
結論からいうと、屋根塗装だけで雨漏りの原因を直せるケースは基本的に限られています。
屋根塗装の主な役割は、スレートや金属屋根などの表面を塗膜で保護することです。一方、雨漏りは屋根材の下に雨水が入り、防水シートや下地を通過して建物内部へ到達することで発生します。
屋根塗装は屋根材表面を保護する工事であり、傷んだルーフィングや野地板を直すことはできません。
屋根塗装の役割とは
屋根材の状態が良好な段階で適切に塗装することは、屋根材を長持ちさせるための重要なメンテナンスです。
屋根材表面を保護する
スレートや金属屋根では、表面の塗膜が紫外線や雨から屋根材を守っています。
色あせや美観を改善する
屋根は紫外線を直接受けるため、外壁より早く色あせが目立つことがあります。
金属屋根のサビを抑える
適切な下地処理と塗装によって、表面のサビ進行を抑えやすくなります。
ただし下地を直す工事ではない
屋根材の下にある防水シートや野地板が傷んでいても、塗装だけでは交換できません。
| 屋根塗装でできること | 屋根塗装だけではできないこと |
|---|---|
| 屋根材表面の保護 | 破れた防水シートの交換 |
| 色あせの改善 | 腐食した野地板の交換 |
| 金属屋根のサビ抑制 | 大きく割れた屋根材の根本修理 |
| 美観の改善 | 棟板金内部の下地補修 |
台風後の雨漏りでまず確認したい原因
台風後に雨漏りが始まった場合は、塗装を考える前に原因を調査します。
屋根材の割れ・ずれ
スレートや瓦が飛来物によって割れたり、強風でずれたりすると、雨水が入りやすくなります。ただし屋根材の下には防水シートがあるため、防水シートの状態も確認します。
棟板金の浮き・飛散
棟板金は屋根の頂部にあり、台風の強風を受けやすい部分です。釘やビスの緩み、内部の貫板の劣化があると、板金が浮いたり外れたりすることがあります。
谷板金の不具合
屋根面が交わる谷には大量の雨水が流れます。谷板金のサビ、穴あき、落ち葉の詰まりがあると、台風時の大量の雨によって雨漏りすることがあります。
屋根と外壁の取り合い
屋根が外壁へ接する部分では、雨押え板金や防水処理によって雨水を排水しています。横殴りの雨が強く吹き付けると、この部分から水が入ることがあります。
防水シートの劣化
屋根材の下にあるルーフィングが古くなって破れたり、釘穴周辺が劣化したりしていると、屋根材の下へ入った雨水を防ぎきれなくなります。
部分補修で直せる雨漏りとは
原因が明確で、劣化範囲が限られている場合は、屋根全体を工事せず部分補修で対応できることがあります。
屋根材が数枚だけ割れている
飛来物などによって一部の屋根材だけが破損し、周囲や下地が健全な場合は、部分交換や補修を検討できます。
棟板金の一部が浮いている
棟板金や貫板の傷みが局所的であれば、その部分だけ交換できることがあります。
谷板金の一部に問題がある
原因箇所と劣化範囲が明確であれば、部分的な板金工事で対応できる場合があります。
固定部・シーリングの不具合
アンテナ固定部や外壁との取り合いなど、原因となる箇所が特定されている場合は、その部分の防水処理で改善することがあります。
部分補修を繰り返している場合は注意
雨漏りのたびに一箇所ずつ補修している住宅では、屋根全体の状態を一度確認した方がよいことがあります。
補修跡が増えている
コーキング、板金、差し替え補修などが屋根各所にある場合は、これまでの修理履歴を整理します。
同じ雨漏りが再発している
以前と同じ場所で再発する場合は、表面的な補修だけで原因が解消していない可能性があります。
別の場所から漏れ始める
屋根全体の防水シートが劣化していると、一箇所を直したあとに別の場所で症状が出ることがあります。
ただし、屋根全体が寿命に近づいている場合は、部分補修より全体改修の方が適していることがあります。
屋根カバー工法とは
屋根カバー工法は、既存の屋根材を基本的に残し、その上から新しい防水シートと屋根材を施工する方法です。
新しい防水シートを施工できる
雨漏り修理という視点で大きな違いは、新しいルーフィングを屋根面全体へ施工できることです。
屋根材全体を新しく覆える
ひび割れや反りが複数ある屋根でも、新しい屋根材で覆うことで屋根面全体を改修できます。
既存屋根材の撤去を抑えられる
葺き替えと比べ、既存屋根材の撤去範囲を抑えられることが特徴です。
すべての屋根でできるわけではない
既存屋根の種類、下地の状態、屋根重量、形状によってはカバー工法が適さないことがあります。野地板の腐食が大きい場合は葺き替えを検討します。
台風後の雨漏りでカバー工法が検討されるケース
- スレート屋根の割れや反りが広範囲にある
- 屋根塗装では維持しにくい状態になっている
- 防水シートの劣化が考えられる
- 部分補修を何度も繰り返している
- 屋根材そのものを今後長く維持するのが難しい
- 野地板は新しい屋根材を固定できる状態にある
「台風で雨漏りしたからカバー工法」という単純な判断ではありません。雨漏り原因と屋根全体の劣化を確認した結果として、全体改修が適している場合に検討します。
葺き替えとの違い
葺き替えは既存屋根材を撤去し、防水シートや必要に応じて野地板を交換したうえで新しい屋根材を施工する方法です。
野地板まで腐食している
長期間の雨漏りによって野地板が傷んでいる場合は、カバー工法より葺き替えが適することがあります。
既存屋根を撤去する必要がある
屋根材の種類や状態によっては、既存屋根を残したまま施工できません。
屋根内部を整理したい
複数回の補修や改修によって屋根構成が複雑になっている場合は、一度撤去して下地から整理する方法が適することがあります。
| 工事方法 | 主な目的 | 向いている状態 |
|---|---|---|
| 屋根塗装 | 屋根材表面の保護 | 屋根材・下地が比較的健全 |
| 部分補修 | 局所的な不具合の修理 | 原因・範囲が明確で周囲が健全 |
| カバー工法 | 屋根面全体と防水層の更新 | 塗装では難しいが下地が使用可能 |
| 葺き替え | 屋根材・防水層・必要に応じ下地まで更新 | 下地腐食、広範囲な劣化、カバー不可 |
雨漏りしている屋根へ塗装するとどうなる?
雨漏り原因を直さず、そのまま塗装だけを行うのはおすすめできません。
内部の傷みは残る
表面がきれいになっても、破れた防水シートや腐食した野地板はそのままです。
雨漏りが再発する
一時的に水の流れが変わって症状が止まることがあっても、根本原因が残っていれば再発する可能性があります。
原因調査が難しくなる場合がある
隙間や補修跡を塗料で覆ってしまうことで、以前どこから水が入っていたか分かりにくくなることがあります。
縁切り不足にも注意
スレート屋根では、屋根材の重なり部分に雨水を排出するための隙間が必要です。塗装によってこの隙間を塞いでしまうと、屋根材の下に入った水が排出されにくくなることがあります。
台風後に屋根塗装を検討できるケース
台風後に点検を行い、雨漏り原因が部分補修で解消され、屋根材と下地が塗装可能な状態であれば、その後に屋根塗装を行うことはあります。
屋根材の小さな割れを補修した
局所的な破損を直し、屋根全体は健全であれば、表面保護として塗装を行う選択肢があります。
棟板金を修理した
棟板金や貫板を交換し、ほかの屋根部分に問題がなければ塗装を検討できます。
雨漏り原因が外壁側だった
屋根に雨漏り原因がなく、屋根自体は塗装時期を迎えている場合は、通常のメンテナンスとして塗装できます。
原因修理を先に行い、その後に必要であれば屋根塗装を行います。
工事方法を決めるときに確認したいポイント
雨漏り原因はどこか
屋根材、板金、防水シート、外壁、ベランダなど、まず入口を確認します。
屋根材の劣化範囲
一部だけ傷んでいるのか、屋根全体に割れや反りがあるのかを確認します。
防水シートの状態
過去の雨漏り歴、築年数、屋根裏の雨染みなどから、ルーフィングの劣化を判断します。
野地板の状態
腐食やたわみがある場合は、カバー工法ではなく下地補修を伴う工事が必要になることがあります。
過去の屋根工事
塗装、部分補修、カバー工法など、これまで何を行ったかを確認します。
今後の建物の使い方
長期間住み続けるのか、将来ほかの大規模改修を予定しているのかによっても工事計画は変わります。
台風後の屋根点検で確認したいチェックリスト
- 棟板金が浮いていないか
- 屋根材が割れたりずれたりしていないか
- 谷板金に詰まりやサビがないか
- 屋根と外壁の取り合いに異常がないか
- アンテナが傾いていないか
- 雨どいが詰まったり外れたりしていないか
- 軒天に新しいシミがないか
- 屋根裏に雨染みがないか
- 野地板が濡れていないか
- 以前の補修箇所が再び傷んでいないか
よくある質問
Q.台風後の雨漏りは屋根塗装で直りますか?
基本的に屋根塗装は雨漏り修理ではありません。雨漏り原因を調査し、屋根材、板金、防水シートなど必要な部分を補修してから塗装の必要性を判断します。
Q.屋根塗装と防水工事は同じですか?
同じではありません。屋根塗装は屋根材表面を保護する工事です。屋上やベランダなどで行う防水工事とは目的や施工方法が異なります。
Q.屋根材が一枚割れただけでもカバー工法が必要ですか?
周囲や下地が健全であれば部分補修で対応できることがあります。屋根全体の劣化状態を確認して判断します。
Q.カバー工法をすれば雨漏りは必ず直りますか?
屋根からの雨漏りで、適切に原因処理と施工が行われれば改善が期待できます。ただし、外壁やベランダが原因の場合は屋根カバー工法だけでは直りません。
Q.雨漏りしていてもカバー工法はできますか?
可能な場合もありますが、野地板が腐食していないか確認が必要です。下地が大きく傷んでいる場合は葺き替えを検討します。
Q.葺き替えとカバー工法の一番大きな違いは何ですか?
カバー工法は既存屋根を基本的に残しますが、葺き替えは既存屋根材を撤去します。葺き替えでは下地を直接確認・補修しやすい点が大きな違いです。
Q.雨漏り修理後すぐに屋根塗装しても大丈夫ですか?
雨漏り原因が解消し、屋根材や下地が塗装可能な状態であることを確認してから行います。内部が濡れている場合は乾燥状態の確認も必要です。
Q.コーキングだけで雨漏りを止められますか?
原因が特定された局所的な隙間であれば有効な場合がありますが、原因不明のまま広範囲に施工するのはおすすめできません。
Q.台風後はすぐに屋根へ上って確認した方がよいですか?
自分で屋根へ上るのは避けましょう。濡れた屋根や浮いた板金は危険です。地上から見える範囲を確認し、専門業者へ点検を依頼します。
まとめ
台風後に雨漏りが発生した場合、屋根塗装だけで直そうとするのは適切ではありません。
屋根塗装は屋根材表面を保護するためのメンテナンスであり、破れた防水シート、腐食した野地板、浮いた棟板金などを直す工事ではないからです。
雨漏りの原因が一部の屋根材や板金に限られていれば、部分補修で対応できることがあります。
一方、屋根材全体の劣化が進んでいる場合はカバー工法、野地板まで傷んでいる場合は葺き替えを検討します。
- 屋根材・下地が健全 → 原因補修後に必要なら屋根塗装
- 原因が局所的 → 部分補修
- 屋根材全体が劣化・下地は使用可能 → カバー工法を検討
- 野地板まで腐食・カバー工法が難しい → 葺き替えを検討
大切なのは、工事方法から先に決めないことです。
まず雨漏りの入口と雨水の経路を調査し、屋根材、防水シート、野地板までどの程度傷んでいるのかを確認します。
そのうえで、必要な範囲だけを適切に修理することが、雨漏りの再発を防ぎ、屋根を長く維持することにつながります。
大谷建装工業では現地調査・お見積りを無料で行っておりますので、お気軽にご相談ください。
公共事業にも積極的に取り組んでおり、令和7年度において区内優良建設事業者に選ばれました。

直近10年間で、令和2年と令和7年の2度、褒章されております。
また、大谷建装工業では現地調査を行った後に、カラーシュミレーションにて施工後のイメージをお伝えすることも可能です。
無料外壁屋根診断|板橋区・豊島区の屋根修理&雨漏り専門店 大谷建装工業 (otani-kenso.roof.com)
無料お見積依頼・お問い合わせ|板橋区・豊島区の屋根修理&雨漏り専門店 大谷建装工業 (otani-kenso.roof.com)
それではまた。
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