前回の屋根工事が何年前かわからないときの確認方法
中古住宅を購入した場合や、長く住んでいる家でも修繕記録を残していなかった場合など、「前回の屋根工事がいつ行われたのかわからない」ということがあります。
屋根を見ても、塗装したのか、部分補修したのか、カバー工法を行ったのかまで判断できず、次のメンテナンス時期に迷うケースも少なくありません。
このような場合、無理に工事時期を推測する必要はありません。
前回の工事年がわからなくても、現在の屋根材・板金・防水・下地の状態を確認すれば、今後どのようなメンテナンスが必要なのかを判断することはできます。
また、契約書、保証書、写真、固定資産関係の資料、以前依頼した施工会社などを確認することで、工事時期を特定できる場合もあります。
- 自宅に残っている工事書類を探す
- 過去の写真やメールを確認する
- 以前利用した施工会社へ問い合わせる
- 屋根材や施工状態から工事歴を確認する
- 現在の屋根状態を点検する
- 工事年ではなく、今後必要なメンテナンスを判断する
この記事では、前回の屋根工事が何年前だったかわからないときに確認したい資料、屋根から分かること、工事時期が不明でもメンテナンスを判断する方法について詳しく解説します。
この記事は専門家が監修しています

監修者:大谷建装工業株式会社 代表取締役
大谷 雄二
東京都板橋区・練馬区・豊島区エリアを中心に、
外壁塗装・屋根工事・雨漏り修理を手がける地域密着の専門業者。
長年にわたり住宅メンテナンスの現場に携わり、
戸建住宅・公共施設の修繕工事を多数監修。
本記事は、実際の施工経験および専門的知見をもとに
内容確認・監修を行っています。
▶ 保有資格
・1級建築塗装作業技能士
・1級建築施工管理技士
・有機溶剤作業主任者
※記事内容は監修者による確認を経て公開しています。
前回の屋根工事がわからなくても慌てる必要はない
屋根工事の時期がわからないと、
「もう塗装時期を過ぎているのでは?」
「前回カバー工法をしていたら、次は何をすればいい?」
「築年数は古いけれど、屋根だけ途中で交換しているかもしれない」
と不安になるかもしれません。
しかし、屋根メンテナンスは前回工事から何年経過したかだけで決めるものではありません。
工事年がわかっていても、施工内容、使用材料、立地、日当たり、風、屋根勾配などによって劣化の進み方は変わります。
反対に、前回工事年が不明でも、現時点の屋根状態を確認すれば、補修が必要なのか、塗装できるのか、まだ経過観察でよいのかを判断できます。
まずは自宅に残っている書類を探す
最初に確認したいのは、住宅に関する書類です。
屋根工事だけの契約書が見つからなくても、リフォーム関連の資料の中に記録が残っている場合があります。
| 確認したい資料 | わかる可能性があること |
|---|---|
| 工事契約書 | 工事日、施工内容、施工会社 |
| 見積書 | 塗装・板金・カバー工法などの内容 |
| 保証書 | 施工時期、使用材料、保証期間 |
| 完了報告書 | 施工箇所、工事写真、完了日 |
| 領収書・振込記録 | おおよその工事時期 |
屋根工事は外壁塗装と同時に行われることも多いため、「外壁塗装」「住宅リフォーム」「外装工事」と書かれた書類も確認してみましょう。
契約書の中に「屋根塗装」「棟板金交換」「屋根重ね葺き」などが含まれている可能性があります。
保証書が残っていないか確認する
屋根塗装、屋根カバー工法、葺き替えなどを行った場合、施工会社から保証書が発行されていることがあります。
保証書には、
- 施工年月日
- 工事内容
- 使用した屋根材や塗料
- 施工会社
- 保証期間
などが記載されている場合があります。
特にカバー工法や葺き替えなど比較的大きな屋根工事を行っている場合は、保証書やメーカー資料が残っていることがあります。
昔の写真を確認する
意外と役立つのが、過去に撮影した自宅の写真です。
工事そのものを撮影していなくても、家族写真、車の写真、庭の写真などに住宅が写り込んでいることがあります。
写真を年代順に見ていくと、ある時期を境に屋根の色や外観が変わっている場合があります。
屋根の色が変わっている
以前は茶色だった屋根が途中から黒くなっている場合などは、その間に塗装や屋根工事を行った可能性があります。
棟板金の色や形が変わっている
屋根本体は同じでも、棟板金だけ交換している場合があります。
足場が写っている
外壁塗装や屋根工事を行った時期には、建物周囲へ足場が設置されています。
昔の写真に足場が写っていれば、その撮影日前後に外装工事をしていた可能性があります。
メール・スマートフォン・クラウド写真も確認する
比較的新しい工事であれば、紙の資料よりメールやスマートフォンに記録が残っている場合があります。
メール検索で、
- 屋根
- 塗装
- リフォーム
- 見積
- 工事
- 足場
- 施工
などの言葉を検索してみると、施工会社とのやり取りが見つかることがあります。
スマートフォンやGoogleフォトなどの写真サービスでは、撮影年月日が残っているため、工事中の写真が見つかれば施工時期をかなり絞り込めます。
銀行振込や通帳の記録から探せることもある
施工会社への支払いを銀行振込で行っている場合は、通帳やネットバンキングの履歴から工事時期を確認できることがあります。
会社名がそのまま表示されていれば、工事を依頼した会社を思い出すきっかけにもなります。
ただし、支払い日と施工完了日が一致するとは限りません。
振込記録は、あくまで「この時期に何らかの工事をした可能性がある」という手がかりとして使います。
以前工事を依頼した会社がわかるなら問い合わせる
施工会社の名前だけでも分かる場合は、過去の工事記録が残っていないか問い合わせてみる方法があります。
施工会社側に、
- 顧客台帳
- 見積書
- 契約書
- 施工写真
- 保証書
などが保管されていれば、工事内容や時期を確認できる可能性があります。
ただし、古い工事の場合や会社が変わっている場合は、記録が残っていないこともあります。
中古住宅なら購入時の資料を確認する
中古住宅の場合、現在の所有者が屋根工事をしていなくても、前所有者が修繕していることがあります。
購入時にもらった資料の中に、過去のリフォーム履歴が記載されていないか確認します。
売買時の物件資料、リフォーム履歴、設備資料などが残っている場合があります。
また、仲介会社や以前の所有者から聞いた情報をメモしていないか確認してみるのもよいでしょう。
ただし、口頭で聞いた情報だけで工事内容を断定するのは避け、現在の屋根状態とあわせて判断します。
屋根を見れば過去の工事歴が分かることもある
書類がまったく残っていなくても、屋根を点検すると過去の工事跡が確認できる場合があります。
ただし、正確な施工年月日まで判断できるとは限りません。
塗装した形跡
スレート屋根では、塗膜の状態や屋根材の重なり部分などから、過去に塗装されていることが分かる場合があります。
色の重なりや塗膜の剥がれから、複数回塗装されていることが確認できるケースもあります。
棟板金だけ新しい
屋根材と比べて棟板金だけ状態が良い場合は、途中で交換している可能性があります。
屋根が二重になっている
既存屋根の上へ新しい屋根材が施工されていれば、過去にカバー工法を行っていることが分かります。
部分的に屋根材が新しい
一部だけ色や形が異なる場合は、割れた屋根材を交換した可能性があります。
| 屋根で見つかる状態 | 考えられる過去の工事 |
|---|---|
| 塗膜が複数層ある | 過去に屋根塗装 |
| 棟板金だけ新しい | 棟板金交換 |
| 屋根材が二重 | カバー工法 |
| 一部の屋根材だけ異なる | 部分交換・補修 |
| 板金やシーリング補修跡 | 雨漏り・板金補修 |
見た目だけで「何年前の工事」と判断するのは難しい
屋根の色あせやサビの状態を見て、施工時期をある程度推測できる場合はあります。
しかし、見た目だけで「これは10年前の塗装」「これは15年前の屋根」と正確に判断することは困難です。
屋根の劣化速度は、日当たり、方角、塗料、屋根材、周辺環境などで大きく変わるためです。
南側だけ色あせが進み、北側にはコケが多いといったこともあります。
過去の施工時期は推測できても、正確な年月までは分からないことがあります。
工事年がわからないときこそ現在の状態を詳しく確認する
過去の工事年を調べても分からなかった場合は、現在の屋根状態を基準にメンテナンスを考えます。
- 屋根材に割れや欠けがないか
- スレートが反っていないか
- 金属屋根にサビがないか
- 棟板金が浮いていないか
- 谷板金に腐食がないか
- 屋根裏に雨染みがないか
- 軒天にシミや剥がれがないか
- 雨どいに詰まりや変形がないか
- 室内に雨漏りの痕跡がないか
これらを確認すると、「今すぐ補修が必要」「近いうちに塗装を考える」「まだ経過観察できる」などを整理できます。
防水シートと野地板も重要
前回の屋根工事時期が不明な住宅では、屋根材だけでなく、その下にある防水シートの年数も分からないことがあります。
特に、過去に屋根塗装だけを行っていた場合、防水シートは新築時のままという可能性があります。
逆にカバー工法や葺き替えを行っていれば、その時点で新しい防水シートへ更新されていることがあります。
そのため、過去の工事が「塗装だったのか」「屋根材そのものを交換したのか」を確認することには意味があります。
工事方法ごとに「前回工事年」の意味は変わる
| 前回の工事 | 主に更新されているもの |
|---|---|
| 屋根塗装 | 屋根材表面の塗膜 |
| 部分補修 | 傷んだ部分のみ |
| 棟板金交換 | 棟板金・必要に応じ貫板 |
| カバー工法 | 新しい防水シート・新しい屋根材 |
| 葺き替え | 屋根材・防水シート・必要に応じ野地板 |
たとえば10年前に屋根塗装をしていても、防水シートは30年前のままということがあります。
一方、10年前にカバー工法をしていれば、防水シートもその時点で更新されている可能性があります。
単純に「10年前に屋根工事をした」という情報だけでは、現在の屋根状態を判断できない理由がここにあります。
工事時期が不明でも塗装・カバー工法・葺き替えは判断できる
施工年が分からなくても、現在の状態から工事方法を考えることができます。
屋根材と下地が健全
色あせや塗膜劣化が中心で、屋根材の割れ・反りが少なければ塗装を検討できます。
屋根材の劣化が広範囲
割れや反りが多く、塗装での維持が難しい場合はカバー工法などを検討します。
野地板まで傷んでいる
雨漏りや腐食によって下地が弱っている場合は、葺き替えや野地板補修が必要になることがあります。
今回の点検から修繕履歴を残しておく
前回の工事記録がなく困った経験をした場合は、今回から修繕履歴を残しておくと今後の管理が楽になります。
保存しておきたい資料は、
- 工事契約書
- 見積書
- 施工前写真
- 施工中写真
- 施工後写真
- 使用材料
- 保証書
- 点検報告書
などです。
紙だけでなく、PDFや写真データとしてクラウドへ保存しておくと紛失しにくくなります。
ファイル名を「2026年_屋根カバー工法」などにしておけば、数年後でも確認しやすくなります。
よくある質問
Q.前回の屋根工事が何年前かわからなくても点検できますか?
問題ありません。現在の屋根材、板金、雨漏り、下地などを確認することで、必要なメンテナンスを判断できます。
Q.屋根を見れば何年前に塗装したかわかりますか?
正確な年数を特定するのは困難です。塗装歴があることや劣化状態は分かる場合がありますが、見た目だけで施工年月を断定することはできません。
Q.前回の施工会社へ聞けば記録は残っていますか?
会社によります。顧客台帳、見積書、施工写真などが残っている可能性があるため、会社名が分かる場合は問い合わせてみるとよいでしょう。
Q.工事時期がわからない場合は、とりあえず塗装しておけば安心ですか?
おすすめできません。屋根材や防水シート、下地が傷んでいる場合は、塗装では対応できないことがあります。まず点検が必要です。
Q.中古住宅なので以前の工事歴がまったく分かりません。
購入時の資料やリフォーム履歴を確認し、分からなければ現地調査で屋根構成と現在の劣化状態を確認します。
Q.カバー工法をしているかどうかは分かりますか?
屋根の端部や納まりなどを確認すると、既存屋根の上に新しい屋根材が施工されていることが分かる場合があります。
まとめ
前回の屋根工事が何年前だったかわからない場合でも、慌てて工事を決める必要はありません。
まずは、契約書、見積書、保証書、施工写真、メール、銀行振込記録などを確認し、過去の工事内容を探してみましょう。
施工会社が分かる場合は、過去の記録が残っていないか問い合わせる方法もあります。
- 工事契約書・見積書・保証書を探す
- 昔の写真やメールを確認する
- 施工会社へ問い合わせる
- 中古住宅なら購入時の資料を見る
- 屋根の塗装跡・カバー工法・部分補修跡を確認する
- 現在の屋根材・板金・防水・下地の状態を点検する
そして最も重要なのは、前回工事からの経過年数だけで次の工事を決めないことです。
10年前に塗装した屋根と、10年前にカバー工法をした屋根では、現在の構造や防水シートの年数は大きく異なります。
過去の工事時期がわからない場合は、現在の状態を一度基準として整理し、そこから今後の点検・修繕履歴を残していくとよいでしょう。
屋根材だけでなく、防水シート、野地板、棟板金、雨どい、屋根裏まで確認し、必要な場所へ必要なメンテナンスを行うことが、屋根を長く維持することにつながります。
大谷建装工業では現地調査・お見積りを無料で行っておりますので、お気軽にご相談ください。
公共事業にも積極的に取り組んでおり、令和7年度において区内優良建設事業者に選ばれました。

直近10年間で、令和2年と令和7年の2度、褒章されております。
また、大谷建装工業では現地調査を行った後に、カラーシュミレーションにて施工後のイメージをお伝えすることも可能です。
無料外壁屋根診断|板橋区・豊島区の屋根修理&雨漏り専門店 大谷建装工業 (otani-kenso.roof.com)
無料お見積依頼・お問い合わせ|板橋区・豊島区の屋根修理&雨漏り専門店 大谷建装工業 (otani-kenso.roof.com)
それではまた。
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