屋根塗装をしたのに苔が生えてきたのはなぜ?
こんにちは、板橋区・練馬区で屋根工事・外壁塗装を行っている大谷建装工業です。
せっかく屋根塗装をしたのに、数年するとまた苔が目立ってきた。
そんな状態を見ると、
「塗装したばかりなのに、もう劣化しているの?」
「施工不良だったのでは?」
「塗料が悪かった?」
と不安になるかもしれません。
しかし、屋根塗装をしたあとに苔が生えること自体は、必ずしも施工不良を意味するものではありません。
苔は、屋根表面の塗膜だけでなく、日当たり、湿気、風通し、周囲の建物、樹木、屋根の方角など、さまざまな条件が重なって発生します。
特に北側や日陰になりやすい屋根面では、塗装後であっても苔や藻が付着しやすいことがあります。
一方で、塗装してからそれほど年数が経っていないのに広範囲で急速に苔が増えた場合は、屋根表面の状態や施工内容も含めて確認した方がよいことがあります。
- 北側など日当たりが悪い
- 隣家や樹木の影になっている
- 風通しが悪く湿気が残りやすい
- 屋根表面に汚れや胞子が付着する
- 塗装から年数が経ち塗膜が劣化してきた
- 屋根勾配や形状によって水分が残りやすい
- 塗料の種類や防藻・防苔性能にも差がある
- 下地処理や施工状態を確認した方がよい場合もある
この記事では、屋根塗装をしたのに苔が生えてくる原因と、施工不良との違い、再塗装が必要かどうかを判断するポイントについて詳しく解説します。
この記事は専門家が監修しています

監修者:大谷建装工業株式会社 代表取締役
大谷 雄二
東京都板橋区・練馬区・豊島区エリアを中心に、
外壁塗装・屋根工事・雨漏り修理を手がける地域密着の専門業者。
長年にわたり住宅メンテナンスの現場に携わり、
戸建住宅・公共施設の修繕工事を多数監修。
本記事は、実際の施工経験および専門的知見をもとに
内容確認・監修を行っています。
▶ 保有資格
・1級建築塗装作業技能士
・1級建築施工管理技士
・有機溶剤作業主任者
※記事内容は監修者による確認を経て公開しています。
屋根塗装をしても苔を完全に防げるわけではない
まず知っておきたいのは、屋根塗装をしたからといって、将来にわたって苔が一切生えなくなるわけではないということです。
屋根塗装には、屋根材表面を保護し、紫外線や雨による劣化を抑える役割があります。
塗料によっては防藻・防苔性能を持つものもあります。
しかし、これらは苔の発生を抑えやすくするものであって、周辺環境によっては時間の経過とともに付着することがあります。
原因① 北側の屋根は塗装後でも苔が生えやすい
屋根塗装後に苔が再び生える場所として多いのが、北側の屋根面です。
北側は南側と比べて直射日光が当たりにくく、雨が降ったあとに屋根表面が乾くまで時間がかかります。
湿った状態が長く続けば、塗装されている屋根でも苔や藻が付着しやすくなります。
そのため、
- 南側はきれいなのに北側だけ緑色
- 北西側だけ苔が目立つ
- 軒先付近だけ苔が多い
という場合は、施工状態よりも日照や湿気の影響が大きい可能性があります。
原因② 隣家や樹木によって日陰になっている
屋根の方角だけでなく、周囲に何があるかも重要です。
たとえば、隣に背の高い建物があると、日中でも特定の屋根面が長時間日陰になることがあります。
また、屋根の近くに大きな樹木がある場合は、日陰に加えて、落ち葉、花粉、樹液、土ぼこりなどが屋根に付着しやすくなります。
こうした付着物が水分を保持すると、苔や藻が定着しやすくなります。
塗装直後はきれいでも、数年かけて徐々に汚れが蓄積し、その上に苔が発生することがあります。
原因③ 風通しが悪く屋根が乾きにくい
屋根を乾かすためには、日光だけでなく風も重要です。
住宅が密集している地域では、隣家によって風が遮られることがあります。
特に建物同士の距離が近い面では、雨がやんでも屋根表面の水分がなかなか蒸発しません。
すると湿った時間が長くなり、苔が発生しやすくなります。
同じ塗料で同じ時期に塗装していても、風がよく通る面と通らない面では、数年後の汚れ方に大きな差が出ることがあります。
原因④ 塗装後も屋根には汚れや胞子が付着する
屋根は屋外にあるため、塗装後も常にさまざまなものが付着します。
たとえば、
- ほこり
- 花粉
- 土ぼこり
- 排気ガスによる汚れ
- 植物の胞子
- 鳥のふん
などです。
塗膜の上にこうした汚れが蓄積すると、その汚れを足場にして苔や藻が定着することがあります。
そのため、屋根表面の塗膜自体に大きな問題がなくても、環境条件によって苔が見られることがあります。
原因⑤ 塗装から年数が経ち塗膜が劣化している
塗装からある程度年数が経っている場合は、塗膜の経年劣化も考えます。
屋根は外壁以上に強い紫外線や雨を受けます。
時間の経過とともに塗膜が劣化すると、表面の水はじきが弱くなり、雨のあとに水分が残りやすくなります。
すると、苔や藻が定着しやすい環境になります。
| 見られる状態 | 考えられること |
|---|---|
| 北側に少量の苔だけ | 環境条件の影響が大きい可能性 |
| 苔+全体的な色あせ | 塗膜劣化も確認 |
| 苔+雨後の乾きが遅い | 表面の撥水性低下などを確認 |
| 苔+割れ・反り | 屋根材自体の状態も確認 |
原因⑥ 屋根の形状によって水分が残りやすい
屋根の形状も苔の発生に関係します。
たとえば、谷部分には複数の屋根面から雨水が集まります。
軒先付近では屋根全体を流れてきた水が集中します。
また、屋根勾配が緩い場合は、急勾配の屋根と比べて水が流れる速度も緩やかです。
こうした場所では、水分や汚れが残りやすくなります。
そのため、屋根全体ではなく谷・軒先・取り合い周辺だけ苔が多いということもあります。
原因⑦ 塗料によって防藻・防苔性能に違いがある
屋根用塗料にはさまざまな種類があります。
中には防藻・防苔性能を持つ塗料もありますが、その性能や持続性は製品によって異なります。
また、防藻・防苔性能がある塗料を使用したとしても、周囲の環境によっては苔が付着することがあります。
「防苔」という言葉を見ると、一切苔が生えなくなるように感じるかもしれません。
しかし実際には、苔が発生しにくくなるよう補助する性能と考えた方がよいでしょう。
では施工不良の可能性はないの?
塗装後に苔が出たからといって、すぐ施工不良とは言えません。
ただし、施工してから短期間で塗膜に異常が出ている場合は、施工内容を確認した方がよいことがあります。
たとえば、
- 塗膜が広範囲に剥がれている
- 短期間で急激に色あせた
- 塗膜が浮いている
- 同じ場所だけ何度も剥がれる
- 苔だけでなく塗膜そのものが崩れている
といった場合です。
高圧洗浄が不十分だった可能性は?
屋根塗装では、塗装前に高圧洗浄を行い、既存の苔、藻、汚れ、脆弱な旧塗膜などを除去します。
下地に汚れが残ったまま塗装すると、塗料の密着へ影響することがあります。
ただし、塗装後数年経ってから新たに苔が生えてきた場合、それだけで「当時の洗浄不足」と判断することはできません。
新しく付着した汚れや、周辺環境によって苔が再発していることも十分にあります。
一方、施工直後から塗膜の膨れや剥がれが発生している場合は、下地処理を含めて施工内容を確認する必要があります。
苔が生えたらすぐ再塗装が必要?
苔が生えたからといって、必ずすぐ再塗装が必要とは限りません。
まず確認したいのは、苔以外の劣化です。
| 状態 | 考え方 |
|---|---|
| 北側に薄く苔があるだけ | 塗膜や屋根材を確認し経過観察も検討 |
| 苔が広範囲に増えている | 塗膜状態を確認 |
| 色あせも進んでいる | 再塗装時期を検討 |
| 割れ・反りもある | 塗装だけでよいか慎重に判断 |
| 屋根材自体が著しく劣化 | カバー工法など別の方法も検討 |
苔は、屋根の状態を判断する材料のひとつであって、それだけで工事方法を決めるものではありません。
苔を洗えば元通りになる?
塗膜がまだ健全で、表面に苔や汚れが付着しているだけであれば、洗浄によって見た目が改善する場合があります。
ただし、屋根材や塗膜の状態によっては、強い水圧をかけることで表面を傷めてしまうことがあります。
特に経年劣化したスレート屋根へ強い水圧を近距離から当てるのは注意が必要です。
屋根上での作業には転落の危険があり、塗膜や屋根材を傷める可能性もあります。
苔が増えているなら屋根材の状態も確認する
苔が目立ってきたときは、苔だけを見るのではなく屋根材そのものも確認します。
スレート屋根であれば、
- ひび割れが増えていないか
- 屋根材が反っていないか
- 欠けている部分がないか
- 表面が著しく荒れていないか
- 棟板金が浮いていないか
- 塗膜が剥がれていないか
- 雨のあと極端に乾きにくくなっていないか
などを合わせて確認します。
塗膜の問題だけであれば再塗装を検討できることがありますが、屋根材自体の劣化が進んでいる場合は、別の改修方法が適することもあります。
塗装できない屋根材ではないかも確認する
屋根塗装後に状態が悪化している場合は、そもそも塗装によるメンテナンスが適した屋根材だったかを確認することも重要です。
スレート屋根の中には、経年劣化によって屋根材自体が層状に剥がれるものがあります。
代表的なものとしてパミールがあります。
このような屋根材は塗装しても屋根材そのものの劣化を止めることができないため、塗装には適していません。
塗装後の苔で確認したい「発生までの期間」
いつ塗装して、いつ頃から苔が目立ち始めたのかも重要な情報です。
塗装から長い年月が経っているのであれば、自然な経年劣化によって塗膜性能が低下している可能性があります。
反対に、施工後ごく短期間で屋根全面に強い苔が発生している場合は、周辺環境だけでなく塗膜の状態も確認した方がよいでしょう。
ただし、「何年以内なら異常」と一律に判断することはできません。
日照条件や樹木の有無などによって、苔の発生速度には大きな差があるためです。
施工した業者へ確認するときに伝えたいこと
塗装後の苔が気になる場合、施工した業者が分かるのであれば一度相談する方法もあります。
その際は、単に「苔が生えた」と伝えるだけでなく、次の内容を伝えると状況を判断しやすくなります。
- 屋根塗装をした時期
- 苔に気付いた時期
- 苔が出ている方角
- 一部分なのか屋根全面なのか
- 塗膜の剥がれがあるか
- 色あせが進んでいるか
- 屋根材の割れや反りがあるか
施工時の写真や使用塗料の記録が残っていれば、それも判断材料になります。
こんな場合は一度点検を検討したい
次のような症状が見られる場合は、苔だけでなく塗膜や屋根材の状態も確認しておくと安心です。
- 塗装してから比較的短期間なのに屋根全面へ苔が広がった
- 苔と一緒に塗膜が剥がれている
- 屋根全体の色あせが強い
- 雨のあと以前より乾きにくくなった
- スレートの割れや反りが増えている
- 棟板金にも浮きやサビがある
- 屋根材が層状に剥がれている
- 天井や屋根裏に雨染みがある
こうした症状がなければ、苔だけで直ちに大規模な屋根工事が必要とは限りません。
よくある質問
Q.屋根塗装したのに苔が生えたら施工不良ですか?
苔が生えたという理由だけでは施工不良と判断できません。日当たり、湿気、樹木、風通しなど周辺環境によって塗装後でも苔が発生することがあります。
Q.北側だけ苔が出ています。
北側は日光が当たりにくく乾燥に時間がかかるため、南側より苔が発生しやすい傾向があります。北側だけであれば環境条件の影響も考えられます。
Q.防苔塗料なら絶対に苔は生えませんか?
防藻・防苔性能がある塗料でも、苔の発生を完全に防げるとは限りません。周囲の湿気や日照条件なども大きく影響します。
Q.苔が出たらすぐ再塗装ですか?
必ずしもそうではありません。塗膜の色あせや剥がれ、屋根材の割れ・反りなどを確認し、屋根全体の状態から判断します。
Q.苔だけ高圧洗浄で落とせますか?
状態によっては洗浄できる場合がありますが、塗膜が劣化していると強い水圧で傷める可能性があります。自分で屋根へ上って作業するのは避けましょう。
Q.塗装後数年で苔が出ることはありますか?
あります。北側、樹木の近く、風通しの悪い場所などでは、塗膜が比較的健全でも表面に汚れが蓄積し、苔が付着することがあります。
Q.苔があっても雨漏りしていなければ大丈夫ですか?
苔があるだけで直ちに雨漏りするとは限りません。ただし、屋根材の割れや塗膜劣化などが同時に進んでいないか確認しておくことが大切です。
まとめ
屋根塗装をしたあとに苔が生えてきても、それだけで施工不良とは限りません。
苔は、屋根表面の状態だけでなく、日当たり、湿度、風通し、周囲の建物や樹木などの影響を大きく受けます。
特に北側や日陰になりやすい場所では、塗装後でも時間の経過とともに苔が目立つことがあります。
- 日当たりが悪い
- 雨のあとに乾きにくい
- 樹木や隣家の影響を受けている
- 風通しが悪い
- 塗膜表面に汚れが蓄積している
- 塗装から年数が経ち塗膜が劣化している
- 屋根形状によって水分が残りやすい
大切なのは、苔の有無だけで再塗装や施工不良を判断しないことです。
北側だけに少量の苔がある場合と、屋根全面に苔が広がり塗膜まで剥がれている場合では、考え方が大きく異なります。
まずは、苔がどこに発生しているのか、塗装から何年経っているのか、塗膜の色あせや剥がれがないか、屋根材に割れや反りがないかを確認します。
また、塗装できない種類の屋根材や、屋根材自体の劣化が進んでいる場合は、再塗装ではなくカバー工法など別のメンテナンスが適することもあります。
「塗装したのになぜ苔が生えたのか」を環境・塗膜・屋根材の3つの視点から確認することが、適切なメンテナンス方法を判断するポイントです。
大谷建装工業では現地調査・お見積りを無料で行っておりますので、お気軽にご相談ください。
公共事業にも積極的に取り組んでおり、令和7年度において区内優良建設事業者に選ばれました。

直近10年間で、令和2年と令和7年の2度、褒章されております。
また、大谷建装工業では現地調査を行った後に、カラーシュミレーションにて施工後のイメージをお伝えすることも可能です。
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それではまた。
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